建築設計事務所とは何をしているのか──家づくりの本質を変える「設計の力」
建築設計事務所とは何をしているのか──家づくりの本質を変える「設計の力」
住宅や店舗の計画が進むと、「どこに相談すべきか」という最初の壁にぶつかります。
建築家・設計事務所・工務店・ハウスメーカー……選択肢は多いものの、その違いが分かりにくいという声は少なくありません。
では、建築設計事務所は何をしているのか。
一言でまとめるなら、
「土地と空間を読み取り、暮らしの質を最大化するための答えをつくる仕事」
です。
実際の住宅・店舗・オフィスの実例は、各プロジェクトをまとめたページにも掲載しています(Portfolio)。
1|土地と環境を“読む”ことから設計は始まる
建築設計事務所の仕事は、図面を描くことではなく、まず土地を読み解くことから始まります。
土地には必ず「性格」があり、
- 光の角度
- 風の抜け方
- 湿度の溜まりやすさ
- 隣家の影の落ち方
- 視線の抜け方
といった要素が暮らしの質に直結します。
香川や東京の住宅を多く手がける中で、この“読み取り”が正確であるほど、後の設計がぶれず、住みやすさが格段に上がると感じています(住宅の考え方は Architect House Design に整理しています)。
2|間取りではなく“空間の構造”を組み立てる
間取りは家づくりの一部でしかありません。
本質は「どのような体験が日常になるか」を決めることです。
たとえば、
- 朝の光がどこから入り、どこで抜けるのか
- 窓の高さを変えるだけで景色が変わる
- 数十センチのレベル差で広さの感じ方が変わる
- 外構と室内の境界が曖昧だと開放感が生まれる
これらは「図面の箱」を描くだけでは決まりません。
暮らし方や土地の特徴を踏まえた、空間全体の組み立てが必要です。
光・風・構造・導線などの基礎的な考え方は 建築ハウツー でも触れています。
3|構造・外構・設備まで“最初に”決める理由
家づくりは後から調整できる部分より、調整できない部分のほうが圧倒的に多いです。
そのため、設計初期に以下の要素を固めることが大切です。
- 構造の考え方
- 窓の位置と高さ
- 外と室内のレベル計画
- 視線の方向性
- 設備の主要ルート
この段階を丁寧に積み重ねることで、住んでからのストレスが減り、長期的に価値のある家になります。
暮らしの“失敗しない”基準は、別ページにもまとめています(失敗しない家づくり)。
4|視線と導線を設計することで生活は驚くほど変わる
建築設計事務所が得意とする領域のひとつに“導線の設計”があります。 導線が整った家は、広さに頼らなくても快適です。
また、店舗やオフィスを設計する中で培った「人の動きを読む力」が住宅にも活きています。 室内外の動き方を整理すると、毎日の負担が軽くなります。
店舗の考え方は、住宅とは別の視点で参考になることもあります(Shop Design)。
5|設計は“可視化(ビジュアライズ)”で精度が上がる
住んでから後悔する理由の多くは「完成するまで空間がよく分からない」ことにあります。 そのため、近年では3D・VR・パラメトリック設計を用い、影の落ち方や天井高の印象まで検討します。
この可視化は、土地の特性や光の状態を理解するうえで非常に有効です(詳しくは Metabrain Lab)。
6|スタッフの視点から見える“現場のリアル”
設計は机の上だけで完結しません。 現場での気づき、職人とのやり取り、素材の調整など、多くの判断が積み重なって家になっていきます。
そうした裏側をスタッフが日々まとめている記録があります(Staff Blog)。 家づくりのリアルな流れを知るきっかけになります。
建築設計事務所への相談は「家づくりをゼロから整える作業」
建築設計事務所に相談するということは、図面を作ってもらうことではなく、
“その土地に合う暮らし方の答えを一緒に探すプロセス”
を始めることです。
香川・東京のどちらでも相談可能です。



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