建築と色彩──空間を彩る心理と印象

 

建築と色彩──空間を彩る心理と印象


色は“見た目”以上の設計要素

色は素材や形状と同じくらい空間体験を左右します。温度感、広がり、清潔感、落ち着き──色彩は心理に作用し、居心地や行動に影響を与えます。

住宅:家族の時間を支える色

私たちの 建築家による住宅デザイン では、採光・素材・方位と連動させて色を計画します。

  • 北側室:低彩度の暖色で“ぬくもり”を補う
  • 南側室:白や淡色+木質で反射光を柔らかく拡散
  • 子ども室:面積を絞ったアクセントカラーで集中と遊び心を両立

こうした方針は 性能とデザインの家 の思想にも通底しています。

店舗:ブランドを“色”で語る

店舗デザイン では、色が滞在時間や購買行動に直結します。食品は“おいしさ”を引き立てる暖色、サロンやクリニックは清潔感のある低彩度カラー、アパレルは素材の色が映えるニュートラルベース+ワンポイントが効果的です。

都市と色:街並みの“トーン”を整える

ファサードや舗装、サインの色は都市の印象を決めます。 東京オフィス では色温度と反射率を揃え、通りの“統一感”をデザイン。 一方、 香川オフィス では瀬戸内の光に合う低彩度カラーで、風景に馴染む街並みを計画しています。

素材×色の掛け合わせ

同じ色でも素材が変わると印象は一変します。左官のマット、金属の光沢、木の経年変化──“質感と色”の相性を設計段階から検証します。

デジタルで色を検証する

Metabrain Lab では、昼夜・季節・光源色温度を切り替えながらVRで色再現を確認。完成後のズレを最小化します。

建築家の視点

良い色彩計画は“目立つ色”ではなく“馴染む色”の選択から。 空間・素材・光と調和した色が、長く愛される建築をつくります。事例は ポートフォリオ にてご覧ください。

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