“静かすぎる家”が落ち着かない理由
完全な静寂=快適?
「静かな家に住みたい」
「騒音のない暮らしが理想」
多くの人がそう願います。
でも、“静かすぎる”空間が、逆に不安を呼ぶこともあるのです。
音があるからこその“安心感”
住宅設計では、
“音の存在”も居心地に影響する要素として設計に取り入れます。
- 通りのざわめきがうっすら届く窓辺
- キッチンでの生活音が程よく聞こえるリビング
- 近所の子どもの声が届く中庭
“完全な遮音”ではなく、“距離感のある都市音”が落ち着きをもたらすこともあるのです。
“音のフィルター”をつくるということ
私たちは高松スタジオでも、
以下のようなアプローチを実践しています。
- 植栽や塀で音を遮るのではなく、“柔らかくする”
- 二重サッシではなく、壁・庇・レイアウトで音を整える
- 外部との“つながり感”を残すために、一部開口をコントロールする
音を完全に消すのではなく、コントロールする設計が空間に“生きた気配”を残します。
店舗デザインでは“音”がブランド体験になる
店舗設計でも、
「どんな音が聞こえるか」は、ブランド体験の一部です。
- コンクリート打ちっぱなしの反響をあえて活かす
- オープンキッチンの音で“臨場感”を出す
- 外の通りの音がBGMとなる開口部のデザイン
“音を消す”より“音と共存する”。
それが現代の都市設計に必要な視点かもしれません。



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