建物の“隙間”が風と光を通す
見えないものを設計するということ
建築の仕事とは、「形あるもの」をつくること。
けれど私たちは日々、形のないもの——風や光——も設計していると感じます。
通り抜ける風、入り込む光、時間とともに動く陰影。
こうしたものがあるから、街に心地よさや季節感が生まれるのです。
通風と採光の“ための隙間”をデザインする
私たちの住宅設計では、
構造的な隙間ではなく、**意図をもった余白としての“隙間”**を大切にしています。
- 風が流れるように配置された窓の抜け
- 坪庭や中庭による採光と通気の確保
- 壁や塀にあけたスリットで通りからの風を取り込む構成
こうした空間があるだけで、
建物の内と外、そしてまちとの関係がなめらかになります。
風と光がまちを巡るために
特別な装置ではなく、
建築そのものがまちの風や光の流れを整える存在であってほしいと、私たちは考えています。
密集した都市でも、風が抜けるように、
狭い敷地でも、光が差し込むように。
設計でできることは、思っているよりずっと多いのです。
建築とまちの間に“流れ”をつくる
通風と採光を設計するということは、
「心地よさの流れ」をまちに届けるということ。
その流れを感じられるまちは、
人にとって自然と歩きやすく、暮らしやすくなる。
これからも私たちは、風と光のための“隙間”を大切にした建築をつくり続けていきます。



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